少しでも視野を広げるブログ

今まで自分が知らなかったことを書くだけのブログです。

「小説X」が面白かったので紹介します。

monkey01です。

 

小学館がおもしろい取り組みを始めました。

www.shosetsu-maru.com

  

なんと新作小説をkindleで期間限定・無料配信し、タイトルを募集するそうです。

 


なんか最近、~Xという言葉が流行ってますね。
文庫Xや教団Xなど、Xには「未知」という意味がありますから、どんな文庫なんだろうと好奇心が刺激されます。一体どんなジャンルなのかもわかりませんから、話の展開も全く予測できない、そこに面白さがあるのだと思います。

 

今回の「小説X」、分量は124ページと短く、私も1時間弱で読み終えました。なかなか小説を読まない方も、気軽に読めそうです。

 

物語は主人公の奈子が、彼氏と車中でファーストキスをする場面から始まります。思えばふとした偶然から、こうして恋人同士になれたまでの経緯を回想してく流れです。

 

Amazonでも紹介されている通り、前半はよくある恋愛モノ、後半は一転ミステリーへと変貌を遂げます。そのためこの物語はどのジャンルで語るべきかが分かりません。恋愛とミステリーを掛け合わせるのは、なかなか難しそうですが、本作ではうまく融合させていました。


「運命」「糸」のワードが作中、何度も現れます。それを信じたくなるほどに度重なる偶然の中で募る奈子の思い、そして徐々に彼に近づいていく展開は、あまりに「出来すぎてる感」が否めません。しかし、それこそが後のミステリーへとうまく繋がるための布石でもあります。

 

そして筆者も語る通り、最後の一文は衝撃的な事実を読者に告げます。

こうして「衝撃的なラストが!!」というと、たいていメチャクチャな展開が待っていたりします。今までの根底を覆すようなものだったり、まさかの夢オチで何でもありだったり。

しかし今作のラストは、冒頭からそこまでの伏線・背景をおさえたうえでの展開となっています。だからこそ読者にもストンと理解でき、さわやかな読後感がおとずれます。

 

上記のとおり現在タイトルを募集中で、選ばれた方には金一封があるそうです。
わたしも参加しようと思っていますが、簡単そうで意外とアイデアがでません。。。もう一度読んで、もっと伏線回収してから考えてみます。

 

ではでは。